アルゼンチン政治情勢(月1回更新)
アルゼンチン政治情勢(2025年12月)
※肩書はすべて当時のもの
1 内政
(1)ミレイ政権
●閣僚人事
ア 2日、アウグアドラ国家情報庁(SIDE)長官が就任した。
イ 3日、モンテオリバ治安相が就任した。
ウ 10日、プレスティ国防相が就任した。
エ 16日、パソ税務・関税庁(ARCA)長官が辞任し、後任としてバスケス国税総局(DGI)局長が任命された。
●F-16戦闘機の到着(6日)
6日、F-16戦闘機6機の到着を祝う式典がコルドバ州で開催され、ミレイ大統領他、プレスティ次期国防相を含む閣僚数名が出席した。2028年末まで、毎年6機(計24機)のF-16戦闘機が到着予定。
(2)議会
●議会動向
ア 3日、次期下院議員127名が宣誓した。
イ 同日、下院議長選挙が行われ、メネム下院議長が再選した。
ウ 9日、政府は、12月10日から30日までの特別議会を召集した。
エ 10日、上下院で議席が改選され、与党「自由の前進(LLA)」の議席数は、上院20議席、下院95議席となった。なお、最大野党のペロン党の議席数は、上院21議席、下院93議席となった。
●労働改革法案の上院への提出(11日)
ア 11日、政府は、労働近代化法案を議会に提出した。
イ 本改革案は、雇用関係(特に解雇訴訟時)における透明性の向上、新規雇用の創出、非正規雇用の正規化等を志向している。
●予算案の可決(26日)
ア 18日、下院で予算案が承認された。但し、大学予算増額法及び障害者緊急事態法の廃止等に係る第11章は否決されたため、当該項目は削除された。
イ 26日、上院で予算案が可決された。
ウ なお、同日、所得税の簡易申告制度の導入や税務申告の正確性の推定等を主な内容とする税務無罪推定法案も上院で可決された。
2 外交
(1)首脳級
●カスト次期チリ大統領の当選に係るミレイ大統領の対応
ア 14日、ミレイ大統領及び当地外務省は、同日に行われたチリ大統領選挙の決選投票におけるカスト候補の当選に祝意を表明した。
イ 16日、ミレイ大統領は、アルゼンチンを訪問したカスト次期チリ大統領と会談し、2026年3月のチリ大統領就任式への出席を確約した。
ウ 同日、カスト次期大統領は、アルゼンチン経済省を訪問し、カプート経済相と会談した。
●ミレイ大統領の第67回メルコスール首脳会合出席(20日)
ア 20日、ミレイ大統領は、ブラジルのフォス・ド・イグアス市で開催された、第67回メルコスール首脳会合に出席した。
イ 同大統領は、本会合での演説で、メルコスールの近代化の必要性を強調した他、米国のベネズエラへの対応を歓迎し、右対応を支持するよう関係国に促した。
ウ 19日、キルノ外相は、メルコスール共通市場理事会(CMC)会合に出席した。
●ミレイ大統領のホンジュラス大統領選挙結果に対する祝意表明(24日)
24日、ミレイ大統領は、同日に発表されたホンジュラス大統領選挙(11月30日実施)の結果(アスフラ候補の勝利)に関し、自身のXで祝意を表明した。
(2)その他
●豪シドニーにおける銃撃事件の発生を非難する政府声明(14日)
14日、アルゼンチン大統領府及び外務省は、同日に豪シドニーで発生した、多数の死傷者を出したイスラム過激派テロリストによるユダヤ人コミュニティに対する銃撃事件の発生を強く非難する声明を発出した。
●フォークランド(マルビーナス)諸島を巡る動き
ア 11日、アルゼンチン外務省は、フォークランド(マルビーナス)諸島沖のシーライオン油田開発のために発表したイスラエル企業(Navitas Petroleum)の最終投資決定(FID)を非難する声明を発出した。
イ 26日、サール・イスラエル外相は、上記決定の対象地が英・アルゼンチン間で主権紛争が生じている地域としつつ、上記決定がアルゼンチンに不快感をもたらしている状況を遺憾に思う旨自身のXに投稿した。
ウ キルノ外相は、上記イの投稿を、同諸島を巡る英・アルゼンチン間の主権に関する問題の存在を認めている点で評価した。
●グロッシIAEA事務局長の立候補に関する外務省イベントの開催(22日)
22日、アルゼンチン外務省は、グロッシ国際原子力機関(IAEA)事務局長の次期国連事務総長選挙への立候補を正式に発表するイベントを開催した。
(3)要人往来
往訪:
ノルウェー:ミレイ大統領、カリーナ・ミレイ大統領府長官、キルノ外相(10日、マチャード・ベネズエラ野党指導者のノーベル平和賞授賞式出席)
ブラジル:ミレイ大統領、キルノ外相(20日、第67回メルコスール首脳会合等出席)
来訪:
チリ:カスト次期大統領(16日)
(了)