アルゼンチン政治情勢(月1回更新)

令和4年9月21日

アルゼンチン政治情勢(2022年6月)

2022年9月作成
在アルゼンチン日本大使館



1 内政

(1)政府:
ア 生産開発相の交代
 4日、クルファス生産開発相は、キルチネル派を批判するオフレコ発言を行ったことが明らかになったことを受け辞任。15日、シオリ駐伯亜大使が後任に就任した。
イ ロッシ連邦情報局(AFI)(暫定)長官就任
 6日、カーマニョAFI(暫定)長官(Interventora)の任期切れに伴いロッシ前国防相が(暫定)長官に就任した。
ウ 経済関連の政策
(ア)想定外の収入に対する課税法案
 6日、フェルナンデス大統領及びグスマン経済相は、コモディティ価格の高騰に伴う想定外の収入(Renta Inesperada)に対する課税法案を発表した。
(イ)予算の修正、公共料金の階層化及び政策金利の引き上げ
 16日、政府は、経済成長の持続可能性とマクロ経済の安定性を強化するための政策パッケージとして、予算の修正、公共料金の階層化及び政策金利の引き上げ等を発表した。
エ サル痘関連
 9日、保健省は、国立マルブラン研究所が亜で初めて渡航歴のないサル痘患者を確認した旨発表した。
(2)亜労働者連盟(CTA)の集会:
 20日、クリスティーナ・フェルナンデス副大統領は、ブエノスアイレス州アベジャネダ市で開催された亜労働者連盟(CTA)の集会に参加し、1時間以上に亘り演説を行い、輸入の増加傾向を批判し、関係機関に対し調整を要求するとともに、ピケテロ等の社会団体が管理する社会保障費を政府の管理下に戻すべきと発言した。
 
2 外交

(1)米国
 1日、フェルナンデス大統領はバイデン米国大統領と電話会談を行った。また、フェルナンデス大統領は米州首脳会談への出席を決定した旨報じられた。
(2)ウルグアイ:
ア 15日、ラレタ・ブエノスアイレス市長はウルグアイを訪問し、ラカジェ・ポウ同国大統領と会談した。
イ 16日、カフィエロ外相は、訪亜したブスティージョ・ウルグアイ外相と会談した。
(3)イラン:
 6日、米国の制裁対象となっているベネズエラEmtrasur貨物機が、イラン人5名及びベネズエラ人14名を乗せて亜に着陸したことが判明し、イラン人乗組員5名が拘留されることとなった。
(4)イスラエル:
 28日、ラレタ・ブエノスアイレス市長はイスラエルを訪問し、ヘルツォグ同国大統領と会談した。
(5)米州首脳会議:
 8~11日、フェルナンデス大統領はロサンゼルスで開催された米州首脳会議に出席した。また、トルドー加首相、ボリッチ・チリ大統領、カスティージョ・ペルー大統領及びニューソン・カリフォルニア州知事と会談した他、ボルソナーロ伯大統領と立話を行った。同大統領に同行したカフィエロ外相は、フランサ伯外相及びアリオラ・パラグアイ外相と会談した。
(6)G7サミット:
 26~27日、フェルナンデス大統領は訪独し、ラ米・カリブ諸国共同体(CELAC)議長国としてG7エルマウ・サミット関連行事に出席した他、各国との首脳会談を実施した。
(7)IMF:
 8日、IMFは、5月から行っていた新プログラムの一次レビュー作業について、亜政府とスタッフレベル合意に達した旨発表した。
(8)BRICS:
ア 24日、フェルナンデス大統領は、BRICS首脳会合にオンライン形式で出席し演説を行った。
イ 29日付当地主要紙「クラリン」は、カスピ海沿岸国サミットに出席したラブロフ露外相が、亜とイランのBRICS加盟手続き開始を正式に発表した旨報じた。
(9)原子力供給国グループ(NSG):
 24日、外務省は、原子力供給国グループ(NSG)ワルシャワ総会において、亜が2022年-2023年のNSG議長国に就任した旨発表した。
(10)要人往来:
ア 往訪
 米国:フェルナンデス大統領他(米州首脳会議)。
 ウルグアイ:ラレタ・ブエノスアイレス市長。
 ドイツ:フェルナンデス大統領他(G7エルマウ・サミット)。
 イスラエル:ラレタ・ブエノスアイレス市長。
イ 来訪
 ウルグアイ:ブスティージョ外相。
 

(了)