アルゼンチン政治情勢(月1回更新)
アルゼンチン政治情勢(2020年12月)
2021年1月作成
在アルゼンチン日本大使館
1 内政
(1)政府:
ア 新型コロナウイルス関連
(ア)強制隔離措置等の延長
22日、強制隔離、強制距離、入国禁止措置が2021年1月31日まで延長された。また、強制隔離対象地域であった3地域が強制距離に移行した。
(イ)入国禁止措置の厳格化
24日、政府は、英国における変異種の確認及び国内感染状況の再拡大を踏まえ、大統領令を発令し、12月25日から2021年1月8日まで英国、豪、デンマーク、伊及び蘭からの航空便の運行を中止した。
(ウ)ロシア製ワクチン「スプートニクV」の接種開始
29日、政府は、医療従事者を中心にロシア製ワクチン「スプートニクV」の接種を開始した。
イ ソラー外相の去就
11月30日に実施されたフェルナンデス大統領とバイデン次期米国大統領とのオンライン会談に関し、ソラー外相が同席していないにも関わらず事実無根の発言を行ったことに端を発し、同外相の解任の可能性が報じられた。
ウ ブエノスアイレス州記念日の集会の開催
18日、ブエノスアイレス州の記念日に際する集会が開催され、フェルナンデス大統領、クリスティーナ・フェルナンデス副大統領、キシロフ同州知事、マサ下院議長、マクシモ・キルチネル下院議員らがスピーチを行い、多くの閣僚らが出席した。クリスティーナ副大統領が、「官僚職に臆病になっている者や、やる気のない者は、大臣や国会議員の他にも職があるので別の仕事を探すべきである。我々は国民の関心を決然と守るために職務に就く者が必要である。」と発言したことを受け、近日中の内閣改造の可能性が報じられた。
エ クレッケル駐中国亜大使の解任
24日、フェルナンデス大統領は、中国製ワクチン購入に向けた交渉の不調を理由に、着任僅か半年のクレッケル駐中国大使を突如解任する決定を行い、その旨28日官報に正式に掲載された。後任には、クリスティーナ・フェルナンデス副大統領の信頼が厚いサビノ・バカナルバハ駐中国通商代表が就任予定。
(2)国会:
人工中絶法案の可決
30日未明、人工中絶法案が上院にて、賛成38票、反対29票、棄権1票で可決され、国会承認プロセスが終了した。同法案の審議を巡っては、与野党ともに内部で激しい意見の対立が見られるとともに、ローマ教皇フランシスコ及びカトリック教会が批判するなど、大きな議論を呼んだ。市内の国会前やオベリスク周辺では、賛成派、反対派双方の市民が多数集まり、票決の様子を見守った。
2 外交
(1)日本:
ア 18日、第25回日亜政策協議がオンラインで開催され、日本側は鈴木外務審議官、亜側はテタマンティ筆頭外務副大臣が代表を務めた。また中前駐亜大使及びベロー駐日亜大使らが出席した。両代表は、日亜戦略パートナーシップに基づく二国間関係、新型コロナウイルス対策、ビジネス環境整備等幅広い分野の協力、地域情勢、国際場裡における協力等につき議論した。
イ 29日、ソラー外相は、ハント次期駐日亜大使と会談を行い、日亜経済関係の強化や2021年1月6日及び7日に予定される茂木外相の訪亜等に関して協議を行った。
(2)中国:
ア 23日、フィルムス外務副大臣(マルビーナス・南極担当・南大西洋担当)は、Zou Xiaoli駐亜中国大使と会談した。会談では、中国によるマルビーナス諸島における亜の立場への支持が改めて示されるとともに、亜側からは亜領海における漁業活動に関する説明も行われた。
イ 30日付当地主要紙「ラ・ナシオン」は、中国による違法漁業に警鐘を鳴らす社説を掲載し、中国が国際法を明らかに違反しながら産業活動を拡大させ、環境基準、労働基準、衛生基準、航海規則を遵守せず、海洋エコシステムを破壊する違法漁業活動を行っているとしてこれを強く懸念するとともに、こうした違法漁業に対する監視体制や罰則制度の改善が急務である旨述べている。
(3)ロシア:
22日、亜露間の平和目的のための宇宙探査及び利用における議定書が発効した。同議定書は、衛星航法、有人宇宙飛行、宇宙環境保護、宇宙生物学及び医学、衛星打ち上げ発射技術といった、様々な分野における二国間協力の発展を視野に入れている。
(4)ベネズエラ:
6日に実施されたベネズエラ国会議員選挙に関し、亜政府は、同選挙を不正とする国際コンタクトグループの声明への署名を行わなかった。フェルナンデス大統領は、マドゥーロ政権が選挙の改ざんを行ったことが証明されていると判断し、国際コンタクトグループの声明と同一ラインの声明を発出と検討していたとされるが、連立与党内における親マドゥーロ派との衝突を避けることを選んだと報道されている。
また、8日、亜はOAS特別委員会における6日のベネズエラ国会議員選挙に関する決議案への投票を棄権した。
(5)ポルトガル:
18日、ソラー外相はサントス・シルヴァ葡外相とオンライン形式で会談を行い、2021年前半に亜がメルコスールの議長国を、葡がEUの議長国を各々務める観点から、二国間アジェンダや両地域の現状について意見交換を行った。
(6)メルコスール:
ア 16日、フェルナンデス大統領は、オンライン形式で開催されたメルコスール首脳会合に出席し、亜は今後半年間の議長国を引き継いだ。
イ 17日、ネメ外務副大臣(国際経済関係担当)は、アルゼンチン国会議員の会(CLNA)と戦略国際関係研究所(IEERI)が共催した「メルコスール30周年:地域及び国際レベルにおける亜の挑戦と機会」のオンライン会合に出席した。
ウ 20日、外務省はメルコスール議長国としての今後の主な方針を以下のとおり発表した。
●メルコスールの正加盟国としてのボリビアの加盟の実現。
●創設30周年を迎えるメルコスールにおける統合の経験に関する分析・評価。
●農産業とデジタルサービスに関するビジネスフォーラムの開催。
●EU、レバノン、イスラエル、カナダ、韓国、シンガポール等との協定の交渉の促進。
●南米インフラ計画評議会(COCIPLAN)の強化。
●マルビーナス諸島における亜の主権の主張に対する支持の再確認。
(7)要人往来:
ア 往訪
特になし。
イ 来訪
特になし。
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