アルゼンチン政治情勢(月1回更新)

令和3年1月13日

アルゼンチン政治情勢(2020年10月)

2020年11月作成
在アルゼンチン日本大使館

1 内政

 

(1)政府:

ア 新型コロナウイルス関連

(ア)強制隔離措置等の延長

 11日に公布された大統領令により、強制隔離措置及び非居住外国人の入国禁止措置が10月25日まで延長され、その後、25日に公布された大統領令により、両措置は11月8日まで延長された。

 

(イ)累計感染者数

 19日、亜の国内新型コロナウイルス感染者数が、累計100万人を計上した。

 

イ クリスティーナ・フェルナンデス副大統領の書簡

 26日、クリスティーナ・フェルナンデス副大統領は、夫であったキルチネル元大統領の没後10周年となる27日を前に、「10月27日 彼を失って10年、選挙での勝利から1年:思いと確信」と題する書簡を自身のホームページで公表した。「機能していない政治家・役人」との表現は内閣改造を示唆するものと受け止められた。

 

(2)国会:

ア 8日、新しいテクノロジーの促進、付加価値の創出、質の高い雇用の創出、中小企業の開発円滑化及び輸出の拡大を目的とする知識経済法が国会で可決され、26日に公布された。

 

イ 28日、下院は、亜のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への加盟法案を可決し、同法案の国会承認プロセスが終了した

 

(3)その他

ア 12日、ブエノスアイレス市を中心に、国内複数の都市において、再び野党勢力の呼びかけによる反政府抗議デモが行われた

 

イ 17日、ペロン党の記念日「忠誠の日」75周年を祝する記念イベントが行われ、フェルナンデス大統領も参加し演説を行った

 

ウ 27日、フェルナンデス大統領は、キルチネル元大統領の没後10周年記念式典に出席した

 

エ 14日、当地メディアは、亜政府が2023年のブエノスアイレス万博を辞退する旨報じた

 

 

2 外交

(1)中国:

ア 19日、サルバレッツァ化学技術イノベーション大臣は、Zou Xiaoli駐亜中国大使とウェブ会談を行い、様々な分野における二国間協力の推進に関して意見交換を行った。

 

イ 28日、下院は、亜のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への加盟法案を可決し、同法案の国会承認プロセスが終了した。

 

(2)ベネズエラ:

 6日、亜は、第45回人権理事会において、ベネズエラ決議案に賛成票を投じたこれに対し、7日、アリシア・カストロ元駐ベネズエラ亜大使が反発し、指名されていた駐露大使職を辞任するなど、与党内でのベネズエラ問題を巡る対立が表面化した

 

(3)ボリビア:

 19日、ボリビア大統領選挙におけるアルセ候補勝利の結果を受け、フェルナンデス大統領を始め政府関係者が、自身のツイッターで選挙結果を歓迎した。また、20日、モラレス元ボリビア大統領が当地で記者会見を行った。モラレス元ボリビア大統領は、23日、ベネズエラを訪問しマドーゥロ同国大統領と会談した後、25日に当国に帰国した

 

(4)ドミニカ共和国:

15日、ソラー外相は、アルバレス・ドミニカ(共)外相とビデオ会談を実施し、二国間関係や地域統合等に関し意見交換を行った。

 

(5)ロシア:

ア 29日、クリスティーナ・フェルナンデス副大統領は、フェオクチストフ駐亜露大使の表敬を受け、二国間関係等について協議した。

 

イ 31日、ビソッティ保健副大臣は新型コロナウイルスワクチンの購入に係る交渉のため、露へ渡航した。ビソッティ副大臣の訪露には、ニコリーニ大統領顧問、ゴジャン・ブエノスアイレス州保健大臣夫人で医薬品専門家のメンデス女史の他、ブエノスアイレス州の研究所HLB Pharmaグループ関係者も同行した

 

(6)米国:

 2日、ソラー外相は当地米国大使とのワーキング・ランチに出席した。

 

(7)オランダ:

5日、フェルナンデス大統領は、マルク・ルッテ蘭首相と電話会談を行い、新型コロナウイルス対策における両国の経験や、二国間関係等につき意見交換を行った。ルッテ蘭首相は、IMFと早期合意に至るよう亜を支援する旨述べた。

 

(8)フランス:

16日、フェルナンデス大統領は、マクロン仏大統領と会談を行い、二国間関係や新型コロナウイルスのパンデミック下における世界情勢等に関して意見交換を行った。マクロン仏大統領は、IMFとの合意を達成するために仏は支援する用意があると述べた

 

(9)OAS:

20~21日、ソラー外相は、ビデオ形式で開催された第50回米州機構(OAS)総会に出席した。フォークランド(マルビーナス)問題に関して、英国とアルゼンチンが対話を再開することを指示する決議が再度採択された。また、ベネズエラにおける自由で透明性のある選挙を求める決議が採択され、亜はその内容に反対の立場を取ったことから起草のための協議から除外され、投票については棄権した。

 

(10)要人往来

ア 往訪

特になし。

 

イ 来訪

特になし。