令和2年度無償資金協力による医療機材(超音波診断装置)供与式
令和5年9月28日


令和5年(2023年)9月18日、在アルゼンチン日本国大使館は、アルゼンチン共和国の関係省庁とともに、エントレリオス州において、サン・マルティン病院に対する超音波診断装置の引渡し式を行いました。本機材の供与は、令和2年度無償資金協力「経済社会開発計画」によるアルゼンチンへの供与総額約460万米ドル(5億円)のうち、昨年10月にブエノスアイレス州エセイサ市のアルベルト・アントラニク・エウルネキアン総合病院に供与を行ったCTスキャナー及び本年4月にブエノスアイレス自治市ガラハン小児科病院に供与を行ったMRIに続いて3件目になります。同引渡し式には、山内駐アルゼンチン日本国大使の他、ベラスケス・エントレリオス州政府保健大臣、ブランサコ院長等の同病院関係者が参加しました。
令和2年度無償資金協力「経済社会開発計画」は、2020年3月に発生した世界規模の新型コロナウイルス感染症に対処するために、同年4月にいち早く日本が決定した緊急経済支援プロジェクトであり、医療関連機材の供与を中心とした全世界に対する無償資金協力の規模は、全57ヶ国に対して約3.7億米ドル(380億円)です。
本年、我が国との外交関係樹立125周年を迎えたアルゼンチンに対しては、長い友好関係を持つ戦略的パートナーとして、日本はこれまでも、その保健医療システムの強化に積極的に協力してきました。国立ラプラタ大学が現在新設中の「生物科学研究センター」への医療機材供与と技術支援(供与総額約190万米ドル(2億円))の他、草の根レベルの住民に直接裨益する支援スキームである「草の根・人間の安全保障無償資金協力」では、これまでに日本が実施した全71件のプロジェクト(総額約4.7百万米ドル)のうちの36件で、地域住民の生命保護及び健康管理のための医療機材を供与しています。
今回の支援プロジェクトは、エントレリオス州都であるパラナ市の同州基幹病院に対し、日本が得意とする高性能の大型医療機材を供与し、当国の保健医療体制を中長期的に強化することを目的としています。今回供与した医療機材によって、新型コロナを含む感染症による肺炎が重症化する兆候を早期に発見することが可能となるため、今後も引き続き長期にわたり、同州の医療体制の基盤強化と近隣住民に対する医療サービスの向上に繋がることが期待されます。

