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Perito Moreno

 
ペリート・モレーノ
国立公園
(Parque Nacional Perito Moreno)
 
 
 

アルゼンチンの文化

アルゼンチンはラテン・アメリカ諸国の中では最もヨーロッパ的な文化を有する国として知られている。その背景として、19世紀後半から20世紀初頭にかけて採られたヨーロッパ移民誘致政策により大量に流入してきたイタリア、スペインを中心としたヨーロッパ系移民が存在すること、及び20世紀初頭にアルゼンチンが世界有数の経済繁栄を享受し、富裕層が子弟をイギリスやフランスなどに学ばせることが多かったことがあげられる。



文学

ガウチョ(牧童)の生活風景を歌った詩文「マルティン・フィエロ」(1872年/ホセ・エルナンデス作)は、アルゼンチンの国民的文学であり、かつては学校教育において同作品の暗唱が義務付けられていたことがある。その他にも、リカルド・グイラルデスの「ドン・セグンド・ソンブラ」、ドミンゴ・ファウスティーノ・サルミエントの「ファクンド」など、ガウチョに文学的題材を求めた作品は多い。

アルゼンチンはまた、非常に優れた現代作家を輩出している。幻想的で非常に主観的な物語世界を通して形而上的主題を表現したホルヘ・ルイス・ボルヘスを始め、斬新な実験的手法により現実と虚構の世界を交錯させ、ラテンアメリカ文学ブームの代表作家の1人となったフリオ・コルタサル、幻想的な作品とボルヘスとの共著を数多く残したアドルフォ・ビオイ・カサレス、登場人物の対話や独白、日記など断片的手法を用いてエンターテイメント性の高い作品を書いたマヌエル・プイグなど枚挙にいとまがない。日本のある出版社が発行したラテンアメリカ文学全集では、18名の収録作家のうち6名がアルゼンチン作家であることからも、アルゼンチン文学のレベルの高さが伺える。

 

 

音楽

アルゼンチンは音楽の盛んな国であり、クラシック、フォルクローレ、タンゴと多分野に渡っているが、最近若者の間ではロックを愛好するものが増えている。


クラシック分野では、モーツァルト財団とワグナー財団の2大音楽鑑賞団体がある。世界三大劇場であるコロン劇場が市内にあり、また欧米諸国とはちょうどシーズンが逆であるため、欧米のオフ・シーズンを利用して毎年世界的に著名なオーケストラ、室内楽団、オペラ、バレエ、演出家等が来演している。アルゼンチン出身の著名音楽家として、ピアニストのブルーノ・ゲルバーとマルタ・アルゲリッチ、指揮者としても有名なダニエル・バレンボイムが、世界を舞台に活躍している。


バレエでは、フリオ・ボカがニューヨークを中心に活躍している。
フォルクローレは、サンバやチャカレーラを始めクエカ、チャジャ、チャマメなど各地方でそれぞれ独特のリズムと踊りがあり、実に多様性に富んでいる。

  
日本でも知られているフォルクローレの演奏家では、深く鋭い視察力と高度な表現力によって伝統的音楽スタイルの中にアルゼンチンの大地と人々の感情を結晶させたアタウアルパ・ユパンキを始め、卓抜したギターの演奏技術を持ち数々の名作を残したエドゥアルド・ファルー、日本にケーナ・ブームを巻き起こしたウニャ・ラモス、洗練されたモダンなスタイルで知られるチャランゴ奏者のハイメ・トーレスなどがいる。


タンゴはアルゼンチン全体というよりは、首都ブエノスアイレスのフォルクローレともいうべきものであり、ブエノスアイレスを離れるとタンゴを耳にする機会は極めて少ない。日本ではタンゴは大変人気があり、毎年いずれかのタンゴ楽団が日本公演を行っている他、日本人タンゴ演奏家がアルゼンチンで演奏することもあり、二国間の友好関係増進に大きな役割を果たしている。



美術

特にブエノスアイレス市を中心に数多くの美術館がある。
中でも国立美術館は、アルゼンチンが経済的繁栄を享受した時期に購入、あるいは篤志家から寄贈受けた名品を数多く所蔵している。印象派を始め、世界的に著名な画家の知られざる作品が多くあり、世界の美術界の穴場的存在であるとも言える。


また、市内のあちこちの公園には世界的な作家の彫刻作品が置かれている。世界に3体ある、ロダンの「考える人」のオリジナル・コピーのうち1体は議会前広場に、また「弓引くヘラクレス」も国立美術館近くの公園の木陰に置かれている。


アルゼンチンの画家では、メンドーサを始めアンデスや牧場の風景を中心に描いたフェルナンド・ファーデルや、タンゴ発祥の港町ボカや港湾労働者の風景を力強い筆致で描いたキンケラ・マルティンが有名である。



映画


映画館や観客の数は一時期減少傾向にあったが、メガ・シネ(10以上の異なった映画を上映できる映画館)やショッピング・センターの中に映画館を併設するといった、新しい映画上映形態の誕生とともに、映画業界は活況を取り戻しつつある。


アルゼンチン映画界もそういった傾向と正比例して、例年にも増して近年、アルゼンチン人監督による作品が次々に作られ、中には欧米の有名な映画祭で賞を受賞したり、受賞候補に選ばれたりする作品も出てきている。(アルド・パパレラ監督作品「ホテル」が2003年トロント映画祭で優秀賞受賞。ルクレシア・マルテル監督作品「ニーニャ・サンタ」が2004年カンヌ映画祭で最優秀作品候補に選ばれる。)


一方、世界中から集めた200以上の映画を毎年約10日間で上映する「ブエノスアイレス国際独立映画祭」が今年で6回目を数え、回を重ねるごとに多くの観客を集め、普段一般映画館では見ることが困難な、日本も含め世界の数多くの国の映画を、一般アルゼンチン市民が鑑賞できる貴重な機会を提供している。


このブエノスアイレス市による企画は、アルゼンチン人の映画知識を高める結果を生み、それまでハリウッド映画以外の映画に対し持っていた食わず嫌い的態度がより多面的になったと言われている。日本映画についても同様に、黒澤明や溝口健二、北野武といった、名の知られた監督以外の日本人監督の作品でも、以前とは比べものにならないくらい多くの観客が訪れるようになった。

  
2004年1月ブエノスアイレス市営サンマルティン劇場で催された「成瀬巳喜男監督映画祭」は、それまで当地で全く無名の監督であったにもかかわらず、毎日あふれんばかりの観客が訪れ、同劇場は市民の要望に答えて、翌月同監督映画祭の第2弾を実施した。

   



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