住環境に関して
当地ではマンションの借家等に住む方も多いようですが、建物自体の築年数や構造も関係するものの、そこに住む人の掃除方法や生活習慣がダニの繁殖の多少を決定します。例えば室内で犬を飼っているとか、幼児がいてよく食べ物のカスをこぼすとか、日中閉め切りでいる、ベッドを干さない、掃除回数が少ないなどダニを繁殖させる要因となります。普通家の掃除をしたとき、1gのゴミの中には数百匹のダニがいると言われます。大体住居一戸あたり一千万匹のダニがいるといわれ、要注意です。
首都ブエノスアイレスでは多くの犬がペットとして散歩していますが、路上ではその糞が始末されずに残されている事がしばしばです。注意していても歩行時にそれを踏むことは避けられません。そのままの靴で住居内にはいることは、糞中の細菌や寄生虫卵を室内に持ち込むことにもなりかねません。
<注意点>
- 日本式に外出から戻ったときは、室内で靴を履き替えることを勧めます。また、靴底は定期的に洗い、清潔を保つことが大切です。
- 枕カバーやシーツなどは直接肌が接触するためフケや垢が付きやすいので蒲団や枕より多くのダニがいます。また長年使用しているベッドマットなどにはダニが住みついています。
- ソファーもお菓子の食べカス、細かな埃などが付きやすいので注意が必要です。ダニは床から上がってくる事が多いのでソファー、ベッドなどを移動して床も掃除機をかける事が必要です。ダニは高温多湿を好みますので、カーペットの掃除には気を付ける必要があります。カーペットには埃やカビが繁殖しやすくダニの餌が豊富となる事に注意しましょう。
- 冬季の注意点ですが、マンションによっては、建物全体に暖房が入り各戸では暖房の強弱を調整できないところもあります。このため室内が過度に乾燥し呼吸器系の障害を来すことがあります。日本製のような加湿器を当地で購入する事は困難です。
呼吸器系の弱い方は日本から持参されるようお勧めします。
- 当地の建物では日本のように気密性が保たれておらず、窓や戸からの隙間風は避けられません。冬期間の寒さを防ぐためにも、窓にカーテンは必須です。また、アパート、マンションによっては、階下や隣室からタバコの臭いが漏れて伝わってくることがあります。住居選定の際には要注意です。
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